気まま猫草

音楽が好きな社会人の徒然

21.06.30 20th Orchestra Tour HYDE ROENTGEN 2021@大阪オリックス劇場

HYDEのライブへ行ってきました。
場所はオリックス劇場

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2020年〜2021年にかけて行われたツアーANTI WIREの大阪公演が延期され、実質ファイナルとなった3月7日にツアー発表。


言わずと知れた2002年発表のHYDE 1stAL ROENTGENの再現ツアー。レコーディング時同様、ライブにもオーケストラを迎えている。
ROENTGENはライブとして再現不可と思っていたからなのか、発売当時はアルバムツアーも廻っていないので、約20年越しのライブ。

これは行かねば…と思いつつ毎回チケット先行に落ちて最後の最後で一般で取れて首の皮一枚で会場へ向かったわけです。


雨がひどかった!

 

20th Orchestra Tour HYDE ROENTGEN 2021

 

ステージは赤の緞帳。
HYDEさんの席横には鳥籠。トリカゴが照明で照らされている
スクリーンは19:06(6:66)への開演まで時間が刻まれている。

 

19:06〜21:21
オーケストラの方、バンドメンバーが入場し、スクリーンには破片から鳥籠が出来上がっていく。出来上がった鳥籠がスクリーンに映り、鳥籠の扉が開く。


ステージにHYDEさん登場。鳥籠から出てきたのかな。EVERGREENの世界。

1.UNEXPECTED
2.WHITE SONG
ストリングスのイントロで場を冬に持っていくのがすごい。ストリングス、フルート、吐息のような歌い出し、全てがwinter airなのよ、、


HYDE「ROENTGENへようこそー。みんなよく来たねえ。会いたかったね。雨大丈夫だった?けっこう大変だったんでしょ?まあ僕は外にはいなかったんだけど」

 

 

HYDE「今日は20年前に出したこのROENTGENの再現ライブで…あ、ROENTGENをアルバム順にやります!その途中で自分がやりたい曲を入れていきますので、楽しんでもらえたらと思います。
次にやる曲はEVERGREENなんだけど、20年前の10月17日に出しました。そこからROENTGENは始まりました。始まりの曲から3曲続けて聴いてもらおうと思います」

3.EVERGREEN
ストリングスが入るから壮大で儚い。
和歌山本社のEverGreenと関係ないのだろうか。

 

4.OASIS
5.A DROP OF COLOUR

HYDE「楽しんで頂いてますか?(トイレ行く人か席を立った人に対して)いや、全然堂々と行ってくださいね笑」

 

 

HYDE「ROENTGENは元々部屋で聴く為だけに作ったアルバムで…ライブでやることは全く考えてなかったんです。でも20年経ってこうやってやれることになって。バンドスタイルのライブもやったけど制限があることがわかったし、それならこういうスタイルのライブができたらなと。」

 

HYDE「作るときは大変で。ソロだからメンバーに頼っちゃいけないと思って。曲作って、ロンドンでレコーディングして…また戻って…って3〜4往復ぐらいしてたかなあ。ロンドンのレコーディングスタジオ近くのイタリアンに行ってたんだけど、そのときも金髪だったからゴールデンボーイって呼ばれてて」

HYDE「〝ゴールデンボーイまた来たのかい?〟って。当時すでに32歳だったんだけど…ボーイって

wwwww 

 

HYDE「当時のインタビューで次はどうするか聞かれてたときに〝もう5年先ですかね…〟って言ったりしてました。いや、10年って言ったかな?まあ先延ばし先延ばしにしてて。
でも、やっと重い腰が上がって、ROENTGENIIを作ろうという気になりまして。この前のツアーANTI WIREだっけ?」 

 

だっけ笑

 

HYDE「ANTI WIREが終わって3.4ヶ月しか経ってないのに、新曲3〜4曲できて。本当に良い仕上がりだと思います。
ここで2曲聴いてもらえたらと思います。Smilingという曲は2曲目にやったWHITE SONGと同じ世界というか…WHITE SONGは辛いこと、悲しいことがあっても雪が積もって白くリセットしてくれるという曲で。それと同じように雪がリセットするというような曲です。The abyssは奈落の底というタイトルです笑
人が暗いと…人が暗いと明るくなるでしょ?笑 暗い状況を見て明るくなるでしょ?」

 

真理だ。笑

 

HYDE「新曲は歌詞が出るので。英語だけど訳も出るので、読みながら聴いて…もらってもいいです」

6.Smiling

7.The abyss
奈落の底のタイトル通り暗くて救いのない曲だけど、部分部分で6度メジャーを使ったり、暗い中に綺麗な印象が残る。
諦めのある暗さ、奈落の淵にいるけどこれ以上落ちることのない前向きさに聴こえて意図的なポジティブソングにも聞こえる。底を知っている強さというか。これは音源が楽しみ。

 

HYDE「今日はホールだから近いね。普段はわー!!って腕上げて誤魔化してるけど、じっくり見えるのでね…」

じーっと見渡すHYDEさん。

 

HYDE「緊張するよねえ。目があったらそらしちゃうみたいな。初々しい関係ですね。笑
昔はこういうの始めた頃、息が聞こえるのも恥ずかしくて嫌で。でも今は息するのも聞かせたい!ぐらい」

 

 

HYDE「気持ちよく演奏できています。恥ずかしいぐらいがちょうどいいんだよ」

 

 

HYDE「20年やっていると、いろんな仕事を頂くようになりました。代表曲を歌ってほしいとか…新たに曲を歌ってほしいとか…。アーティストとしてとても有難いことで極力受けるようにしているんですけどね…半分ぐらいは断ってます笑
2曲聴いてもらおうと思います。DEPARTURESはアレンジが大好きなので。そして、大好きなYOSHIKIさんRed Swanを聴いてください」

8.DEPARTURES
9.Red Swan

HYDE「またROENTGENに戻りたいと思います。次は… SHALLOW SLEEPだね。SHALLOW SLEEP好きな人多いでしょ?切なくていいよね。歌詞にthere is no colourってあるでしょ?夢って白黒だっていうでしょ?言わない?
(バンドメンバー振り返って)夢って白黒?夢ってカラー?」

みんな静かなまま笑

 

HYDE「調べたら夢が白黒なのってモノクロテレビ見てた人は白黒なんだって。白黒テレビとか見てたかなぁ」

これお父さんも夢は白黒って言ってたな。

 

HYDE「じゃあ次はROENTGENから3曲…あ、2曲。1曲は違う曲で…」

ざわざわする笑

 

HYDE雑だった?笑 いや、前回は喋りすぎたからあんま喋らない方が良いかなと思って…では3曲とりあえず…とりあえず?笑」

ぐだぐだになってきたwwww

 

HYDEえ、なんで笑ってるのっ!!!

wwwww

 

HYDE「じゃあいきましょうか…笑」

10.SHALLOW SLEEP
11.NEW DAYS DAWN
12.ANOTHER MOMENT
スローテンポにアレンジされていて、最初なんの曲か分からなかった。
SAID WE'D LIVE FOREVERの部分をみんなで歌いたかった意味を込めたのかな。元々こういうミディアムバラードがあったのかと思うぐらいの曲になっていた。

 

HYDE「大阪に帰ってきましたー。L'Arc-en-Cielは大阪で結成しました。今年で30周年ですね。30年前大阪で、今のHYDE電車が走ってるところの高架下の難波ロケッツで初ライブでね。それが5/30でした。
HYDE電車みなさん乗りましたか?」

 

\はーい/

 

HYDE「まさか自分の顔が電車になるとは思わなかったですね…笑 あとしばらくは走ってるみたいなので乗ってくださいね」

 

HYDE難波ロケッツはもう無くなっちゃったんだよね、寂しいね。当時150人ぐらい集まって…今からしたら大したことないかもしれないけど…それでもすごいのよ。たくさん人が来てくれて嬉しかったなあ。あの当時は(音楽は)遊びの延長みたいな感じで。軽自動車にドラム乗せて何往復もして運んでましたね」

機材車が軽とは笑

 

HYDE「この会場はライブ見に来た場所でもあるんですよ。ラットというヘヴィメタルバンドね。当時大阪厚生年金会館。自分で並んでチケット買いましたねー。自分でチケット取ったときはだいたい後ろの方、2階、3階でしたね。笑 そのときもそうでした」

 

HYDE「この辺はよくウロウロしてましたね、高校が大阪だったのでこの辺は縄張りで」

 

 

HYDE「色々変わったよね。最近は年に1回か2回ぐらいしか来れてないから〝あれ、こんなんだったっけ!?〟ってなることも多いけど」

 

HYDE「L'Arc-en-Cielは1991年結成で大阪では2年ぐらいしか活動してなかったみたいですね。もっといたような気がするけど、1993年には東京行ったので。さっきWikipediaで調べました

 

 

HYDE「大阪でもいろいろあったけど、東京行ってからもいろいろありましたよ。本当に色々ありました。バンドって大変なんですよ。音楽性の違いとか性格が合わないとか…お前の方がお金取り分多いとか!

wwwww

 

HYDE「バンドって続けるのがなかなか大変で…ほとんど解散してるでしょ?今残ってるの3組ぐらいでしょ?

そんな少なくはないけどwww

 

HYDE「もっといるんでしょうけど、思いつくのって少ないじゃないですか。(バンドメンバー振り返って)みんなもバンド組んでたでしょ?全員解散してるでしょ?
頷く方々

 

HYDE「そんな中で30年です…続いてるだけでも褒めてください笑」

 

8888888

 

HYDE考えてみてください、あの4人ですよ。あの個性豊かな!あんなスパイスだらけみたいな!

 

笑 

 

HYDE「そんな4人が集まったらみんな弾け飛ぶと思うんですけど、ひとつの音楽を作れています。本当に奇跡だと思います、みなさんのおかげです、ありがとうございます。
では、そんなL'Arc-en-Cielの曲を聴いてほしいと思います」
13.HONEY
14.flower

HYDE「ROENTGENに戻りまーす」

 

 

15.Angel's tale
アコギを持って演奏していた。

16.THE CAPE OF STORMS

 

HYDE「もうライブも佳境です。今までずっと暗い曲だったこと…お気づきだったでしょうか?
心霊番組みたいだねw

 

HYDE「2曲ぐらいは前向きな曲もあったんですけどずっと暗い曲でしたね。お待たせしました、明るい曲です!!!!谷があるから、光が眩しく見えるわけでね。ずっと楽しい楽しい、だとつまんないですからね。やっとトンネルを抜けました…みたいな」

これがHYDEさんの美学なんだろうな。
楽曲の緩急のつけ方とか構成とかまさにそれで。

HYDE「2曲聴いて頂きますが、新曲Final pieceは結婚式で流してほしいなと。そんなラブラブな曲で…そんなところで暗い曲流すわけない!笑 なので、目をハート💕にして聴いてほしいですね」

 

 

HYDE「もう一曲は大好きなジェジュンに書いたBREAKING DAWNを聴いてください」

17.Final piece
映画音楽のように広大に広がっていくような曲でした。2次会の入場とかに良いのかなあ。

18.BREAKING DAWN

 

HYDE「本来のBREAKING DAWNはさっきの部分でみんなと合唱したいんですけどね。なのでまだこの曲の完成形は見れてないんですけど…きっと壮大な曲になります。ジェジュンが歌ってくれると思います」

 

 

HYDE「ROENTGENを発表した当時はダンスミュージックやそれこそヴィジュアル系も流行っていて、ROENTGENのようなアコースティックな感じなものは求められていなかったと思うんですよね。
レントゲンってどんな人でも、どんな綺麗な人でも骸骨が写ると思うんですよね。静かな曲でも反抗がある…みたいな。

 

僕にとっては静かな曲でも反抗する気持ちがあればロックで、時代に逆行してもやりたいことを貫いたのがROENTGENです。
こうやってみんなに愛されて…本当に今日のために20年前にROENTGENを作ったのかもしれません。


みんな本当に良き理解者で、みんながいなかったらやってこれなかったと思います。今こうやって共有できて嬉しかったです。
あまり深く考えるとうるうるきちゃうので考えないようにしてたけど、UNEXPECTEDから再会できて嬉しい気持ちで歌っていました。
最後に発売したばかりの新曲とROENTGENの曲を聴いてください」

19.NOSTALGIC
ストリングスの物悲しさ、メロディの流麗さ、全てが合わさったダークバラード。郷愁がその場へ引き止めつつも、それを振り払い決意を持って出ていく様を音楽で表現できるのがすごい。和歌山から出てくるときはこんな想いだったのかなあ。
MV撮ってる由良町はあんまり行かないけど見に行きたいところですね。

 

20.SECRET LETTERS

HYDE「ありがとうございました!」

ステージを去るHYDEさん。
オーケストラ面々もステージを去る。

 

その後、カーテンコールとして戻ってくるHYDEさん。

HYDE「今日は集まってくれてありがとうございました。今日来ることも悩んだと思います、ライブも反対されたと思います。でもたまには顔合わせないとね。今日は声出すことはできませんでしたが、じっくり聴けたでしょ?
きっとここから良い方向に向かっていくと思います。何年か経ったときに、今日を〝こんな日もあったね〟と笑い合えたら良いなと思っています。このツアーはまだ続きますが、次会う時もみなさん元気で会いましょう。本当にありがとうございました!」
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オーケストラとの組み合わせは個人的には和歌山の黑ミサ以来。HYDEソロも黑ミサ以来か。

本当は今回のライブはグランキューブ大阪の予定であったものの、新型コロナのワクチン接種会場になり白紙…と思いきや、スタッフさんがきっと、かなり、頑張ってくれて同日の6/30、7/1オリックス劇場へ変更。
微妙にキャパシティ変更はあるけど、そこまで変わらない会場を同日日程で押さえられたのは本当にすごいと思う。
スタッフさん含めこのライブに携わっていた方にはかなり、かなり感謝です。ありがとうございました。

ROENTGENは発売当時はこれまでの彼の潮流からすると異質な作品と思われていたかもしれないし、初めて聴いた小学生のときにも個人的には静かなアルバムだと思っていた。
ただ、よくよく聴くと静かに感じたのはギターロックでない部分で、とても表面的な部分であり、全く音楽の本質を理解できていないと自分自身を恥ずかしく思ったの覚えている。音楽は奏でる楽器や音の大きさで激しさを計るものではないと気づかせてくれたように思う。
聴けば聴くほど深みが増し、熱さが込み上げてくる。そして、幻想的でありつつもダークで壮大なHYDE節が炸裂している。

ライブは再現というより再構築の印象も強く、断然CDより良かった。感情の遷移を表現するのにストリングスが本当にぴったりで、何度目頭が熱くなったか。
そして、新曲は20年経って音楽性が変わっているのに、ちゃんとROENTGENの延長で作れている部分がすごい。ROENTGENが良いアルバムと再認識できたことと、ROENTGEN IIが楽しみになりました。

ギターロックだけに傾倒しそうなところを引き止めていろんな音楽に触れるきっかけをくれたROENTGENのライブに行けて本当によかったです。ROENTGENIIを今度は楽しみにしたいと思います。
HYDEさんありがとうございました。

【setlist】
1.UNEXPECTED
2.WHITE SONG
3.EVERGREEN
4.OASIS
5.A DROP OF COLOUR
6.Smiling
7.The abyss
8.DEPARTURES
9.Red Swan
10.SHALLOW SLEEP
11.NEW DAYS DAWN
12.ANOTHER MOMENT
13.HONEY
14.flower
15.Angel's tale
16.THE CAPE OF STORMS
17.Final piece
18.BREAKING DAWN
19.NOSTALGIC
20.SECRET LETTERS