気まま猫草

音楽が好きな社会人の徒然

23.09.02 田澤孝介 ソロワンマンライブ「残心」@大阪MUSE

田澤孝介のライブへ行ってきました。

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田澤さんはWaiveRayflower、fuzzy knot等、様々なバンドやユニットで活動。その一方、 ソロ活動も行っており、スケジュールが鬼。とても、いや、 かなりマルチタスクができるので、 一般の会社員なら重宝されるんだろうなと毎度スケジュールを見て思う。


話がそれたが、 田澤さんは5月22日にソロワンマンライブの開催を発表。 ソロライブといえば、Ballad Boxでのギター弾き語りやピアノ演奏での歌唱がメインであるも のの、今回珍しくバンド編成でのライブ。
もちろん、WaiveRayflower、fuzzy knot等、 バンドに所属した上ではバンドライブが基本であるが、 ソロとしてバンド編成なのは毎年恒例のVOCAL SUMMITで数曲演奏したり、 TAKUMAさんのツーマンで行うぐらいで、 特にワンマンはなかなか不定期での開催。


普段のピアノアレンジやアコギ弾き語りで聴き慣れた曲が、どのようにバンドスタイルになるのか…非常に楽しみなライブ。


そして、今回このワンマンライブに合わせて写真集「残心」 を発売。 残心というフレーズに連動するような内容の写真集になっていた。

ポストカードもついていた。

 

と思ってたら

x.com

ご本人がそんなことをお話していた。

 


田澤孝介 ソロワンマン「残心」

 

ネタバレ、セトリあります


15:35〜17:33
1.#12
2.カナリア


田澤「田澤孝介…こうすけと書いてたかゆきと読みます


いつもの笑


田澤「田澤孝介 ソロワンマンライブ〝残心〟ようこそお集まりくださいましたー! 」


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田澤「何から話して良いのか…まず、 こんばんはではない時間帯の開催ですね(15:30開演)
そして、大阪MUSEでソロワンマンするのは初めてで、 多くの人に集まって頂いてありがとうございます。


そして、バンドライブとしては6、7年ぶり?の開催です。 僕はいろんなプロジェクトやってますが、 ソロの場合普段はアコースティックで… アコギやピアノでやってるので、 出会うタイミングによっては初めてのバンドライブの方もいると思 います。もちろん今日初めて見る方もいるでしょう。


なので、何を持って原曲とするか… というのは人それぞれ違うかと思います。ただ、 元はバンドとしてやっていました。 今回サポートメンバーの力を借りて演奏していきたいと思いますの で、最後までよろしくお願いします」


田澤「生きていく中で、人生を全うしたい… それがどんな生き方になっても全うしたいという想いで作った曲があります。生きてこそ」


3.生きてこそ

キーボードだけでサビを歌い上げ、楽曲へ入っていく。 音の重たさと歌詞が連動するようで、 普段のダイナミズムとは違い、音全体で攻めてくる。
随所で入ってくる切れ味の良いギターが印象的で、そして、 ラストのフェイクロングトーンが圧巻でした。


4.夢の居場所
バンドver.になると少しポップになっている。


5.新月の心


田澤「生きてこそ、夢の居場所、新月の心聴いて頂きました。 ありがとうございました」


田澤「今日来てくれた方はさっきも言いましたが、 僕と出会ったタイミングがいろいろあると思います。 今日初めての人もいて… それぞれがいろんなところから集まってくれたと思います。 みんなこの後どっかいくん?


いきなりwwww


田澤「え、なにが!?って感じやな。びっくりした


こっちがびっくりや笑


田澤「今日は15:30開演で初めての試みなんです。 みんな来れてるということは大丈夫かと思うんですが、 今日この時間だから来れた人、この時間だから来れなかった人… 色々いるかなと思います。でもこの終演が早いので、 梯子してどっか行く人いるんかなと思って。この後どっか行くん?


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田澤「今日初めてバンドライブ来た人は〝 バンドライブと言っても静かに、心鷲掴みにされる系かい!〟 って思う人もいると思います。はい、まさにその通りです


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田澤「もちろん少し趣向の違う部分もあるけど基本はこの形です。 そして、疲労感あるでしょ? わーって楽しむ系のライブと違う疲労感があって… それはこちら側も同じで。この疲労感嫌いじゃないんです。
それをわかってほしい…ではなく、 全く同じは難しいけど共有できたらなと。 こちらから発するもの全てが届くわけではなく、 受け手がどう受け取ったか、感じたかが全てやけど、それでも。」


田澤「 思いやりとか優しさって若い頃はそんなに大事にしてきませんでした、自分はね。自分は。
思いやり…簡単に言えば想像力ですよね、 それを成長させてくれるのは寂しさとか辛いことだと思います。 ここで2曲続けて聴いてもらえたらと思いますが、 まずは覚悟ができていなかった側…別れを告げられた側の方から。 恋の彼方に」


6.恋の彼方に

7.赤い大きな月の夜に


田澤「恋の彼方に、赤い大きな月の夜に聴いて頂きました、 ありがとうございました」


田澤「バンドライブいかがですか?楽しんでもらえてますか? ありがとうございます。
バンドになると音が増えるわけで、 笛の音が入っていたりするわけです。 全ての楽器には存在意味があると思うので、 ここで鳴らす意味があります。 その意味をみんなに伝えたいわけじゃないで?自分が、自分がな、 ここで使う楽器の意味を持たせて演奏したいと思っています」


田澤「田澤ソロは元々楽曲を届けたい… というよりも自分の中にあるもの…湧き出るものを出し切って、〝 みなさん、もし良ければいかがですか?〟 というスタイルでやってきました。
でも、アーティスト…曲作る人だけじゃなくて、絵画や映像、 色々なアーティスト全て含めて根底には作品を届けて、 受け手の人たちの何かになってほしいと願ってるんじゃないかと思います。そうじゃないとこんなことしないと思います。 苦しいのに。
受け手の意識、無意識問わず、 その人と何かになってくれたら良いなと思っています。 だからこそこうやってみんなの前で演奏しています。 みんなが聴いてくれているから、ここで音は〝鳴っている〟 わけで、リハーサルでも演奏しているけど聴き手がいないと音は〝 鳴っていない〟わけです。


ここにいる人たちには伝えることでもないですが、 世の中で技術が発達してもライブに来る良さというものを認識してほしいし、伝えていってほしいです。 もしかしたらそれを伝えてくれたから今日来てくれた方もいるかもしれない。この曲が誰かの何かになってくれたら… という想いで作った曲です。夜に願えば」
8.夜に願えば

アコギver.も優しいけど、 音全体で優しさに溢れていた夜に願えば。 アコギで演奏するようなアカペラの緩急をつけたシリアスさはなく て、 終始曲を通して全音符に近い安心感のある演奏だった気がする。


最後の拍を置いて
〝あなたが幸せ感じるそのひとつに
僕が居れたらいい〟がただただ愛に溢れていた。


暗転してる状態でマイクに通さず
〝ええやん!ええやん!なんでツアーにせんかったんや


wwwwww

 


田澤「バンドライブ悪くないやん!あ、心の声漏れてた!?」


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田澤「今回、ソロライブのタイトル、残心(ざんしん) と言います。心を残すと書きます。
武道やっている方には馴染みのある言葉かと思います。 禅だったり。身近なことでいえば〝襖を閉める〟


襖を閉めるときバンッて閉めるのではなく、最後まで閉める。 バンッて閉めて、 閉まるのはただただ慣性の法則で閉まるだけで閉めてないですよね ?ドアもそう。最後までしっかり閉める。
僕らの音楽で言えば、余韻です。曲が終わってからも鳴らす。 休符もそう。休符は休むんじゃなくて、休符を鳴らす。ウン、 パンのウンは休みじゃないということです。
そして、残心には驕らないという意味もあります。
バンドライブ、悪くないやん!!!!


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田澤「驕らない!笑
意味は同じやけど。謙虚!謙虚って言ってる時点で煩悩や


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田澤「 さあここから少し変えていくのでメンバー紹介したいと思いまーす !」

 

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田澤「まずはドラムス!
田澤ソロのメンバーの中で1番長いんじゃないかと思います。 今は歳をとって顔が少し変わっちゃいましたが、 昔は矢口真里に似てました



田澤「今はあまり言えない人になってしまいましたが


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田澤「ドラムス、石川洋ー!」


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田澤「続いて本業はベーシスト!
本業ベーシストが2人います!まずは彼。 最近では隣で歌ってくれることが増えました。 wyseからイケメンベーシスト、牧田琢磨ー!」


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田澤「続いて、本業はベーシスト。
ですが、キーボード、 マニピュレーターと色々やってくれています。バンマスです。 炭ちゃん無しではソロライブできなかったと思います。
キーボード、炭竈智弘ー!」


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田澤「最後にギター!
初期田澤ソロを支えてくれました。公私共にお兄さん的存在です。 かっこいいギターよろしくお願いします。
ギター、菅大助ー!」


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9.Mechanism stupid
ソロ回しから曲へ。この曲は初めて聴いた。
Set The Fire!みたいな印象だった。


田澤「人生の波に乗っていこうぜー!みんな自由に!」
10.Wave Rider


田澤「初めて〝みんな自由に!〟とか言ったけど、 それぞれが自由に楽しんでもらってて嬉しく思います。 ツアーとかやったら例え全員が全箇所行ってなくとも、 流れが出来上がって入りやすくなると思うけど、 そんな雰囲気ができていたような気がします。 ありがとうございました。
でも楽しみ方は人それぞれで良いと思うんで。この姿(腕組み) でも楽しかったらそれで良いし。 俺は人のライブ見に行くときこの姿(腕組み) やけどめっちゃ楽しいから。 人の見た目で心のうちを判断できないことも多いということです」

 

田澤「今回グッズの発表遅くなってごめんな」

ぐらいからX(Twitter)の話になり、


田澤「みんなTwitterのことXって適応してんの!?」


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田澤「ちゃんとXって言ってる人おる!?Yahoo! ニュースみたいにX(旧Twitter)って感じちゃうの?


そうだね笑


田澤「グッズの発表遅くなって申し訳ないけど、 スタッフと話してたときに告知する話になったときに〝 ではグッズについてはXでポストしておきますね〟 ってナチュラルに言ってて。
はぁ〜やっぱいろんな人と打ち合わせしてる人はちゃうなぁ〜! って思って」 


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田澤「Xって言うの恥ずかしさもあるやん?
仕方ないよ、 俺たちが始めたのはTwitterであってXじゃないもん。 俺が憧れたのはXやけど!


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田澤「俺が憧れたのはXやけど、始めたのはXじゃないもん! 世の中理不尽です。Twitterは理不尽とかじゃないけど笑 無料で使わせてもらってるだけなんで。
課金もせず、青色バッジもつけず。文章長く書けるんですか? アメブロで良いですわ


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田澤「ただ、アメブロにリンク飛んでもらったり、 飛んでもらって電波悪かったりすると×押しちゃうでしょ? 時代は進んでるのかもしれません。 もしかしたら時代に取り残されているのかもしれません。
でも、秋元康さんが言ってました、〝止まっている時計は、 日に2度合う〟と」


田澤「たとえば、もし、俺がたんぽぽ職人なら…いや、 そんな仕事はないかもしれない



田澤「たんぽぽを育てるおじさんだったら… マンションの管理人さんはすぐ除草剤をかける! それは雑草として判断するからや。それも〝やっときましたよ!〟 ってしてやった感を出す!俺はたんぽぽが好きなのに!!!!


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田澤「話がそれました。たんぽぽを育ててたとします。 たんぽぽをずっと育ててたらいつか流行が来るかもしれないですよね?〝あ、たんぽぽ流行った!〟と思って種から育ててたら、 花になる頃にはブームが去ってるかもしれないということです。 だから田澤も最先端になる日が来るということです。
流行りを取り入れるのも大事や!でも流行にとらわれることなく、 自分がやりたい音楽を貫くのが大事なんや!!!!… 俺はなんの話をしてるんや」


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田澤「メンバーからの目線も痛いんです。 こんなに長く話す予定でしたっけ…って目線が痛い」



田澤「たんぽぽの話をしたのは次の曲がたんぽぽだからです。 以前たんぽぽを撮る機会がありました。機会があったというか、 一眼レフを借りたことがあって。 一眼レフを持つといろんな日常を切り取りたくなるんです。 いそこでたんぽぽを撮ったんですけど… たんぽぽってすごいじゃないですか。 たんぽぽの綿毛って生まれる場所も選べないわけです。 土の上なら良いけど、アスファルトなら…。 綿毛の形も生まれた形なのか、死なのか、不思議じゃないですか。 運命を受け入れてる感じがすごいなと思ってます。 運命と言えるのも人間だけなので、そんな歌を作りました」


11.蒲公英〜風に舞え〜

12.虹の袂
この曲もバンドver.になるとポップ。
イントロは安全地帯の悲しみにさよならが始まりそうな安心感。 ラストはlalala…でバンドメンバーも歌っていた。


13.セセラキ

イントロからミラーボールも回り始める。


田澤「もうそろそろライブは終わりますが、 田澤ソロはアンコールはありません。 本編で全て出し切るというスタイルです。
今回新曲を用意しようか…とも考えたんですけど、 これまでの曲を新たにアレンジで演奏させてもらいました。 これまでの曲が生まれ変わった…というより、求めていた形に、 炭ちゃんにアレンジしてくれたと思っています。 あの頃の自分の力ではできなかったので。


この後は何も決まってません。
東京でのライブはありますが、それ以降は特に決まってません。 でもそれぞれ手応えがあったと思うので… なにかしらみんなが聴けるような、 音源の形にしたいなと思っています」


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田澤「みなさんやってくれますか?( TAKUMAさんに向かって)自分ですか? みたいな顔してるけど」


牧田「えっ…公開クビですか?


田澤「そんなえぐいことせえへんわwww」


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田澤「いや、自分のこともあるから笑
逆や、逆にやってもらえますか?ってことや」



田澤「いつになるかはわかりません。 自分のスケジュール来年の夏までパンパンなんで。えぐっ!! 自分で言っててえぐっ!!」


すごい笑


田澤「来年までライブは無いかもしれないけど、 またライブ廻りたいと思います。 次はもう1箇所ぐらい入れたいので、 楽しみにしてほしいと思います」


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田澤「今日、ここにいる皆さん、俺と出会った頃、 いつ出会ったかはそれぞれ違うと思います。 出会った頃を思い出してみてください。 今日初めて来た人はなにか愛でているものを考えてください。 いや、みんな何か愛でているものでも良いです。


愛でているものというのは離れたり、戻ったり、 いろんな軌跡を辿って今に辿り着いていると思います。 愛でるというのはそういうことじゃないかなと思います。 そんな軌跡を考えながら…意識しながら…難しいかもしらんけど、 聴いてほしいと思います」


14.キミのそばで
15ここに僕らの
クリシェのギターイントロからスタートする6/8拍子の楽曲。


田澤さんの声を、声量を、ロングトーンを、生き様を、 1番響き渡る音程で生かした楽曲ではないかと思う。 もっとキーが高い曲もあるし、テクニカルな曲は他にもあるけど、 この曲を朗々と歌い上げる様は響きとしても、 姿としても1番生き生きとして見える。
バンドver.の持つ力強さや圧倒性を見て、特にそう思った。 終始感動したラストナンバーでした。


田澤「ありがとうございましたー!
コロナも終わったから、いや、 終わってないけど手を繋いでバンザイしたいと思います。
俺、(ライブの準備で)いっぱいいっぱいやったからさ… ええ感じのSE作る余裕なかってん


ええ感じのSE笑


田澤「やから、このままやと拍手の中で〝どうもー!〟 って帰るしかなくなっちゃうので、バンザイしたいと思います。 ありがとうございましたー!」


メンバーみんな前に出てきてバンザイしてた🙌


田澤「ツアーファイナルみたい笑
みんな一曲目の記憶ある!?」



田澤「ありがとうございましたー!」
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個人的には初めての田澤ソロ バンドワンマンライブでした。


自分として田澤ソロを聴き始めたのはピアノでの歌唱。 そこをベースに、アコギ弾き語りでのアレンジやVocal Summitでのアレンジ、Vocal Summit Classicalでのストリングスアレンジを経て、 今回バンドワンマンを見た流れ。


それぞれの自由度としては音数が少なければ少ないほど高いので、 ピアノやアコギの方がシリアスさもダイナミクスもわかりやすいけ ど、 楽曲の完成形へ向かうアンサンブルや音数の多さとしてはバンドラ イブは非常に新鮮で楽しかった。


最小限のアレンジはメロディの良さを際立たせると従来から思って いたけど、 バンドアレンジに還ってくるとまた別のメロディの良さも表れてき て、アコギ、ピアノ、バンド…いろんな形で演奏してくれるから、 毎回異なる楽曲の良さを持ち帰れるんだと思う。


本来田澤さんの頭の中で鳴っていた音はこのバンド音なんだなあと 思って聴いていると自分が感じていた楽曲への印象とズレていたり 、驚いた曲もあり、それが送り手と受け手の違いなんでしょう。 MCで言ってた〝 こちらから発するものが全て伝わるわけではない〟 というのがまさにこれだなとも思うけど、そのズレがあるから、 意外性があるから作品に触れるのは楽しいと思うわけです。


この意外性に触れたくて、そして、 どうにか作り手の意向を知りたくてライブに行くのかもしれません。


ずっと感じていたけど、 やっと言葉として自分の中で納得できたライブだったような気がし ます。
バンドver.としてはもちろん、これまでのピアノ、 アコギのスタイル等、いろんなステージをロールしながら、 これからも田澤孝介の作り出す世界を楽しみたいなと思えたライブ でした。 ライブから時間の経過した今でも残心真っ只中でございます。 ありがとうございました。

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【セットリスト】
1.#12
2.カナリア
3.生きてこそ
4.夢の居場所
5.新月の心
6.恋の彼方に
7.赤い大きな月の夜に
8.夜に願えば
9.Mechanism stupid
10.Wave Rider
11.蒲公英〜風に舞え〜
12.虹の袂
13.セセラキ
14.キミのそばで
15.ここに僕らの